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2020/09/19

積極的に歯の神経を守る!(パート2)

こんにちは。

 

今日は『積極的に歯の神経を残す治療パート2』をお伝えしてきます。

 

2018年の5月にパート1を記載してありますので、そちらもご覧になってください。

https://maryshika.com/blog/492

歯の神経の有無は歯の寿命に大きく影響します!

 

当院では『自分の歯を長く残す』ために

 

歯の神経を保存することを大切にしています。

 

 

それを今回は1つの症例を通して

 

お伝えします。

 

図1

 

 

検診希望の患者様が来院されました。

 

『特に気になるところはないけど、検診と歯石を取ってほしい。』

 

という、ご希望でした。

 

患者様はお口の中に問題を感じていませんでしたが、

 

よく調べると、

 

 

 

 

図2丸印の歯にむし歯がありました。

 

治療してある歯の詰め物の下にむし歯が多く再発しています。

 

しかも歯の神経に達するほど深いむし歯も多いです。

 

『虫歯になるとすぐに痛みが出る。』

 

と思われている方が多いのではないでしょうか。

 

でも、実際はむし歯は痛みを感じにくいです。

 

痛くなってしまったむし歯は、神経深くまでむし歯の細菌に感染していることも少なくありません。

 

そして歯の神経を失ってしまうことが多いです。

 

患者様に

 

歯の神経を残すことと、

 

治療を繰り返さないこと

 

が歯の寿命を伸ばすための重要なポイントであることをお伝えしました。

 

そして、積極的に歯の神経を残し、虫歯が再発しにくいセラミックを使用して治療を行っていきました。

 

 

 

図3
まずは左下です。
レントゲンでの矢印の部分がむし歯です。
特にオレンジ色の矢印のむし歯は神経まで到達していそうです。
ここまでむし歯が深くても痛くないところが、むし歯の怖いところです。
まずはこの1番深いむし歯の治療からです。
図4
無菌的な環境で治療するためのラバーダム防湿と
精密な治療を行うためのマイクロスコープは必須です。
金属の詰め物を外すと、深いむし歯がありました。
むし歯の染め出し液を使ってむし歯を完全に取りきります。
その結果、やはり神経が露出しました。
神経は露出しましたが、
しっかり止血ができ、また見えている神経の状態から
保存できる可能性が高いと判断して、
MTAセメントを用いて神経を保存する治療(断髄)を行いました。
図5
神経を保存するトライ後、
持続する痛みなどの症状が出ていないことを確認した後に、
むし歯が再発しにくいように
セラミックを用いて精密に歯の形態を回復しました(オレンジ矢印)。
続いて黄色の矢印のむし歯です。
コンポジットレジン(樹脂)を詰めている下にむし歯ができています。
図6
コンポジットレジンの下にもむし歯が再発して、
むし歯を取り切った結果、神経が露出したため、
今回もMTAセメントを用いて神経の保存のトライを行い、
神経が保存できると判断した後にセラミックを使用し、歯の形態を回復しました。
図7
治療後と治療前です。
図8
今度は右上の奥の歯です。
図9
この歯も金属の下に神経に達するむし歯が隠れていました。
図10
神経が保存できたことを確認し、
残せる歯質は削らずに、最大限歯質を保存し、
部分的なセラミックを使用し歯の形態を回復しました。
図11
右下の奥歯の金属の下にも深いむし歯が隠れています。
図12
今回もむし歯を取りきり、露出した神経の保存のトライです。
図13
神経に達するほどむし歯が進行してしまっていましたが、
今回は全ての歯の神経を残すことが出来ました。
早めに気付くことが出来た点も大きいと思います。
『痛くなってから、歯医者に行こう』では

残せない神経も増えてしまうと実感しています。

図14
MTAを使用した神経を保存するトライの治療も
セラミックの治療も自費治療にはなりますが、
積極的にお口の中の環境を良好な状態に変えることが出来ました。
でも『きちんと治療したからもうあとは大丈夫』ではなくて、
これからのメインテナンスがとっても大切です。
治療だけではなく、むし歯の治療と平行して
歯科衛生士と一緒に
口腔内を清潔に保つための
プラークコンロールの指導を行っていました。
そして定期的なメインテナンスを継続していくことが
口腔内を健康に保つために大切です。
『自分の歯で咬めることの幸せ』
は、歯を失ってからではないと気付けない
人生の大切な事柄の1つだと思っています。
失う前に
正しい情報と精度の高い治療を
これからも提供していきたいと考えています。
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町田メアリー歯科
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